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2021年のGoogleコアアップデートと2022年のSEO対策

2021年6月・7月にGoogleのコアアップデートが行われました。以前アナウンスされたCore Web Vitals(以下、コアウェブバイタル)が導入されたため、今後のSEO対策(※1)にも大きく影響しそうです。

 

SEO担当者がすべきことは変わりません。ユーザーの検索意図を調べ、クエリへの適切な回答を行うコンテンツを制作することです。

 

とはいえ今後のSEOを分析するうえで、コアアップデートの傾向を知りたい担当者も多いのではないでしょうか。この記事では2021年10月時点での最新のコアアップデートやこれまでの歴史、2022年以降のSEO対策を解説・考察します。

 

※1 SEO「対策」という表現は正確には違うとされるケースもありますが、当記事ではわかりやすさを重視しSEO対策とあえて表現しています。

【2021年】GoogleコアアップデートによるSEOへの影響や変更点

 

Googleのコアアップデートとは、Googleが定期的に検索順位の大幅な見直し(検索アルゴリズムの修正)を行うことです。年2~4回のペースで実施されています。

 

以下では2021年6月・7月のコアアップデートによるSEOへの影響や、コアアップデート以外に起こった変化をまとめました。「第三者による推測」との位置づけでお読みください。

 

2021年6月・7月のコアアップデートとアルゴリズムの変化

2021年6月・7月に以下のコアアップデートが実施されました。初の2部構成です。

 

  • June 2021 Core Update
  • July 2021 Core Update

 

7月のアップデートのロールアウト後に見られた変化は次のとおりです。

 

  • 企業運営サイトの順位上昇
  • YMYL領域(とくに医療、健康分野)やIT分野の活発な順位変動(※2)
  • コンテンツが不十分・ユーザーの検索意図とズレているサイトの順位低下
  • 「意味を調べるキーワード(人名・単語など)」での辞書サイトの順位上昇

 

企業運営サイトの上昇は、企業ドメインの優遇というより「資金力のある企業が質のよいコンテンツを大量に生み出した結果」と推測されます。質が劣る企業運営サイトは順位の低下が見られました。

 

E-A-T(専門性・権威性・信頼性)を満たさない・オリジナリティがない・その他質の悪いコンテンツも軒並み順位を下げています。とくにYMYL領域での動きが顕著です。

 

また2020年10月に検索品質評価ガイドラインへ追記された「辞書結果」に関連してか、辞書系サイトの順位上昇が新しい動きとして確認されました。

 

We have very high Page Quality rating standards for YMYL pages because low quality YMYL pages could potentially
negatively impact a person’s happiness, health, financial stability, or safety.

(引用:Google検索品質評価ガイドライン

 

具体的には「ニュース・時事(News and current event)」「公民・政府・法律(Civics, government, and law)」「金融(Finance)」「ショッピング・ECサイト(Shopping)」「健康と安全(Health and Safety)」「人種・性別・宗教(Groups of people)」「就職・栄養・住居情報・フィットネスなど人生に深く関わる分野(Other)」。

 

※2 YMYLとは、Your Money or Your Lifeの訳。「人の将来、幸福、健康、経済的安定、安全に関わる可能性がある分野で、他ジャンルよりも品質評価基準を高くしている」と明言されている。

 

ページエクスペリエンスアップデートについて

2021年6月、コアアップデートとは別で「ページエクスペリエンスアップデート」が行われました。ランキング決定に関して、以下の要素が反映されるようになります。

 

  • コアウェブバイタルの導入
  • モバイル版に適したレイアウトやフォントの使用
  • https通信(http通信よりセキュリテイが強い)で暗号化されたURLの使用
  • 悪意のあるコンテンツや不正なコンテンツ
  • ユーザーの邪魔になる広告やポップアップ表示の使用

 

注目すべきはコアウェブバイタルの導入です。コアウェブバイタルとは、UX(ユーザー体験)の質にかかわる以下の3要素を測定する指標です。

(出典:web.dev

 

コアウェブバイタル 概要
LCP(Largest Contentful Paint)
  • コンテンツの表示スピード
  • 2.5秒以下なら良、4秒超なら不良
FID(First Input Delay)
  • Webページ内での入力やクリックの反応速度
  • 0.1秒以下なら良、0.3秒超なら不良
CLS(Cumulative Layout Shift)
  • ページの視覚的安定性(レイアウトのズレ)
  • レイアウトシフト(※)が0.1以下なら良、0.25超なら不良

※コンテンツのズレを定量化した数値

 

今後はWebサイトの見やすさや反応の良さが、SEOへ直接影響すると推測されます。

 

スパムアップデート・リンクスパムアップデートについて

スパムアップデートとは、品質ガイドラインに反するサイトや、悪質な被リンクが多いサイトの評価を下げるアルゴリズムの修正です。2021年は6月24日・29日に行われました。

 

アップデートの内容は公表されていませんが、Googleがスパムと判断する以下の項目への対策と考えられます。

 

  • 有名なWebページになりすまし個人情報を盗むフィッシングを行うコンテンツ
  • 類似キーワードを乱立し検索結果をハッキングするコンテンツ
  • フィッシング・ウイルス・マルウェア
  • 自動生成されたコンテンツ
  • 隠しテキスト・リンク
  • 不正なリダイレクト など

 

いわゆる「ブラックハットSEO(Googleの理念やガイドラインに反した不正なSEO対策)」の実施は避けましょう。

 

またスパムアップデートに加えて、7月26日にはリンクスパムアップデートが2週間かけて実施されました。以下の「リンクスパム(品質ガイドラインに違反するリンク)」を無効化する対策プログラムの最新版です。

 

  • PageRank(Webページのランキングに関わるアルゴリズム)を転送するリンクの売買
  • アンカーテキストリンクに過剰がキーワードを使用したリンク
  • 第三者へのリンクの義務付け
  • 自動生成されたリンク
  • 過剰なリンク交換 など

 

またリンクスパムアップデートを公表したGoogle検索セントラルブログの記事では、リンクの関係性(リンク先の位置づけ)を、rel属性を使ってGoogleへ伝えることを推奨しています。

 

  • アフィリエイトリンクには「rel=“sponsored”」
  • 有料リンクや他サイトからの埋め込みなどは「rel=“nofollow”」

 

これまで以上にリンク属性への配慮も必要になるでしょう。

 

新しいページタイトル生成について

「Googleで検索順位を確認したらタイトルが変わっていた」という経験はあるでしょうか。これは指定のタイトルタグ(<title>)が「適切なテキストではない」とGoogleが判断すると、自動的にタイトルを決定する仕組みによるものです。

 

このページタイトル生成に関して、2021年8月24日に新しいシステムが導入されました。タイトルタグ以外の要素(<h1>や<header>など)を、タイトルとして表示する割合を増やしています。

 

具体的な例は次のとおりです。

 

  • 空タイトルにヘッダーやページ上で大きいまたは目立つテキストを使って調整
  • 古くなったタイトルに最新の日付を反映
  • タイトルがコンテンツの内容と合っていない場合に調整
  • 同じ名前のタイトル(マイクロボイラープレートタイトル)による重複の解消
  • 長すぎたりキーワードが多すぎたりするタイトルの変更

 

指定通りのタイトルを付けたいときは、タイトルタグを適切に使いつつ、Webページの内容に合ったテキストを入力しましょう。

 

新Google公式ツール「Search Console Insights」について

Search Console Insights(サーチコンソールインサイト)とは、Google提供のツールSearch Console(サーチコンソール)とAnalytics(アナリティクス)の連携データを一目でチェックできるレポートツールです。

 

分析や管理に必要な以下のデータをわかりやすく数値化・グラフ化します。

 

  • ページビュー数・平均ページビュー時間
  • 新しく投稿したコンテンツのページビュー数
  • Webサイトの中で人気のコンテンツのパフォーマンス
  • サイトへのアクセス経路(個別ページごとに確認可能) など

 

視覚的に理解しやすく、個別のデータへのアクセスも簡単です。データ分析初心者にも扱いやすくなっています。

 

Googleアップデートの歴史|求められてきたSEOとは

コアアップデートは、検索結果の改善のために何度も行われてきました。Google利用ユーザーのためでもあり、利用者を増やして広告収入を得たいGoogleの思惑も見えます。

 

アップデートの歴史を知ることで、どのようなSEOが求められてきたか、今後必要なSEO対策はなにかを分析できます。とくに、検索結果に大きな影響を与えたコアアップデートを以下でまとめました。

 

コアアップデート 概要
パンダアップデート

(2011年2月)

  • 自動生成や無断複製などの低品質なWebサイトの順位低下
  • 現在も1ヶ月に1回の頻度で行われている
ペンギンアップデート

(2012年4月)

  • 不正リンクや過剰なSEOなどのブラックハットSEOに対応
  • 2012~2016年の間に7回実施
モバイルフレンドリーアップデート

(2015年4月)

RankBrain

(2015年初期)

  • 人工知能(AI)によって検索クエリを処理するアルゴリズム導入
  • 検索意図を満たしたものならキーワードの部分一致でも上表示
日本語アップデート

(2017年2月)

  • 日本の悪質なキュレーションサイト(WELQ問題など)への対応
  • 日本語検索のみが対象になった異例のアップデート
健康アップデート

(2017年12日)

  • 医療や健康などYMYL領域のキーワードの精査
  • 同ジャンルの根拠の薄いキュレーション・アフィリエイトサイトが検索外へ
モバイルファーストインデックス

(2018年3月)

  • 評価の対象がデスクトップからモバイルへ移行
  • 2021年3月に完全移行完了
スピードアップデート

(2018年7月)

  • 順位決定の要素にページの読み込み速度が追加
  • コアウェブバイタルにも関連
BERTアップデート

(2019年)

  • 人間の言葉をコンピュータに理解させる自然言語処理BERTを導入
  • RankBrainと同様の大きなアップデートで、複雑な文脈の理解が可能になった

 

今後のコアアップデートも、同じ流れを汲んでいくと推測されます。

 

2021年以降もコンテンツの質が最優先|具体的なSEO

 

Googleが一貫して伝えているように、SEO対策でもっとも大切なのはコンテンツSEO(良質なコンテンツの継続的な発信)と考えられます。Googleの基本理念が変わらない限り、2021年以降、さらには2022年以降も同様でしょう。

 

外部リンク獲得、サイテーション(SNSや他のサイトにてWebサイト名やサービス名が言及されること)増加、バズの発生などは、すべて良質なコンテンツの後からついてきます。

 

大前提は「検索意図を満たすこと」。そのうえで質をより高めるための、具体的なコンテンツSEOを考察しました。「SEOの基礎」とされる部分であるため、2022年以降も見据えた中長期的かつ本質的な対策となっているはずです。

 

Googleの公式情報を読み込む

Googleがウェブマスター(コンテンツ制作者)や外部のページ評価者に向けた「公式情報」を読み込みましょう。SEOの基礎から最新情報までが無料で手に入ります。

 

 

基本理念である「Googleが掲げる10の事実」は、必ず目を通すことを推奨します。

 

UXを高めるコアウェブバイタル対策を実施する

コアウェブバイタルの導入もあったことから、2021年以降のSEOは「訪れたユーザーが満足できるのか」という、UXが影響するのは間違いありません。

 

良質なUXを得るためには、コアウェブバイタルの数値を高める必要があります。具体的に考えられる施策は次のとおりです。

 

  • 検索窓やボタンなどの「UI(ユーザーインターフェース)」の改善
  • サーバー環境の見直し
  • 画像のサイズの見直し
  • 動的コンテンツのチェック など

 

以下ではSEO対策の手助けとなるよう、コアウェブバイタル計測ツールもご紹介します。

 

コアウェブバイタル計測ツール 概要
Web Vitals
  • Google Chromeの拡張機能
  • コアウェブバイタルの値を計測
PageSpeed Insights
  • Google公式提供のツール
  • Webページの読み込み時間の計測と解析
Search Console
  • Google公式提供のツール
  • ウェブマスターが必要なさまざまな数値の計測が可能

 

E-A-Tを高める

2021年7月のアップデート時点でも、E-A-Tが要因とされる順位変動がみられました。E-A-Tは2022年以降のSEO対策においても最重要項目と考えられます。

 

とくに重要なのは専門性です。専門性があれば、権威性や信頼性も後からついてきます。

 

とはいえ国家資格や権威ある賞を持つ人だけが専門家ではありません。レストランのレビューがうまい、人気のある料理動画を配信しているなど、「日常経験による専門家」も評価すると検索品質評価ガイドラインに明記されています。

 

SEO担当者ができるE-A-T対策の例は次のとおりです。

 

  • 専門知識や国家資格、業界・生活経験を持つライターへ執筆依頼
  • コンテンツの監修を専門家へ依頼
  • ライターや監修者、取材相手などが持つ経歴・実績・資格の掲載
  • 運営元会社の名前や住所などの信頼性につながる情報の掲載
  • Webサイト運営者の実績や受賞歴などの情報を収集、著者情報として掲載
  • コンテンツの専門性を1つに絞って極める戦略など

 

担当者自らが専門家になる必要はありません。専門家や運営会社の協力を得ましょう。

 

取材やアンケートを元にしたオリジナルコンテンツをつくる

SEO対策は検索上位記事のリサーチが重要ですが、ネットリサーチだけでは類似コンテンツしかつくれません。オリジナルコンテンツをつくるには、独自取材やアンケートの利用が鍵になります

 

具体的な施策として、次のことが考えられます。

 

  • 取材で上位記事にはない情報の入手
  • 社内で蓄積したナレッジやデータを元にした独自分析・考察の記載
  • コンテンツ制作者が持つオリジナル体験談の挿入
  • Googleフォームやクラウドソーシングサイトを利用したアンケート実施 など

 

画像SEOや音声SEO(VSO)にも注目する

Googleは画像もコンテンツの一部と認識しています。近年は画像検索の精度が上がりつつあり、オリジナル画像を用いる上位記事も増えました。キーワード次第では画像検索の結果が上位になるケースもあります。

 

テキストより画像のほうが理解しやすいときは、イラスト・図解などを積極的に使いましょう。画像によるSEO対策も、今後は必須になると考えられます。

 

また近年ではスマートフォンでの音声検索も広まっています。「話し言葉でのキーワード選定」や「音声検索する人は何を知りたいのか」などを考えることも大切です。音声検索最適化(VSO)と呼びます。

 

コンテンツ制作メンバーを吟味する

WELQ問題(医療関係者の執筆や監修がなされず、誤った内容の医療記事が大量に上位表示された問題)を皮切りに、SEO難易度や炎上リスクは年々高まっています。

 

人材を安く雇い、大量に書かせる戦略はむしろ逆効果です。実際に弊社雨輝では「信頼」「品質」「創造」をモットーに、質の高いコンテンツを提供することで実績を残してきました。

 

コンテンツ制作のメンバーをしっかり吟味し、クオリティを追求したチームづくりが2022年以降のSEO対策で重要になるでしょう。

 

 

2021年・2022年以降のアップデートにもコンテンツSEOが最適な対策

もし2021年末や2022年以降にアップデートがあったとしても、コンテンツSEOが最重要なのは変わらないでしょう。コアアップデートの傾向やGoogleの理念の一貫性、Googleのビジネスモデルから考えても可能性は高いです。

 

なにより、私たちがユーザーとしてGoogleを利用する際、ユーザーを無視した質の悪いコンテンツが読みたいでしょうか? 利益優先のサービスを使って人生が豊かになるでしょうか?

 

ユーザーファーストの考えこそが、結果の出るSEOにつながるはずです。今後のコアアップデートで検索順位が下がっても、小手先のテクニックに頼る前に、まずはコンテンツそのものに向き合ってみてください。

 


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