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コンテンツ制作の強い味方!SEOライターの探し方と依頼時の注意点

オウンドメディアや自社サイトのコンテンツを制作するうえで、Webライティングのノウハウは欠かせません。ただ、フリーライターなどに記事の外注を依頼した経験はあっても、期待通りの結果が得られず、どうしたらよいのかと悩んでいる企業担当者も多いのではないでしょうか。

 

コンテンツ制作の外注にあたっては、検索結果で上位表示を狙うテクニックを熟知したSEOライターや制作会社に依頼するのも検討に値する選択肢の一つです。そこで本記事では、SEOライターの業務内容と外注する際の費用の相場、そして良質なSEOライターの探し方や見極め方、依頼する際の注意点などについて詳しく解説します。

 

SEOライターとは?依頼できる業務と相場は?

 

まずは、SEOの基本を押さえておきましょう。SEOとは「Search Engine Optimization」の略で、「検索エンジン最適化」と訳すことができます。SEO対策は、検索エンジン上でサイトへの検索流入を増やすためのさまざまな取り組みを意味します。質の高いコンテンツを制作したうえで、SEO対策による継続的な集客を行うことが、メディアに期待される成果を実現する近道といえるでしょう。

 

SEOライターとは?

SEOライターとは、SEOを意識した記事が執筆できるWebライターのことです。SEOライティングでは、読者にとってわかりやすく読みやすい文章を書くことに加えて、検索結果の上位表示を狙うコンテンツを作成することが重要になります。

 

SEOライターには、個々のメディアの運営目的を理解し、キーワードに沿ってターゲット層の検索ニーズを満たす記事を作成するスキルが欠かせません。

 

SEOライターの業務内容は?

SEOライターが行う業務は、SEOの内部施策を含めたコンテンツの制作です。主な業務内容は、記事制作のためのリサーチ、構成案の作成、タイトルの設定から記事本文の執筆などになります。SEOライターの実力次第では、検索結果上位化のための、既存記事の「リライト」を依頼することも可能です。

 

さらに、メタディスクリプションの執筆、画像選定やCMS入稿などを同時に依頼するケースもあります。ただ、業務範囲を拡大する場合には報酬額が上乗せされるのが一般的です。

 

SEOライターの単価相場は?

SEOライターに依頼する際の文字単価の目安を知るために、Webライターのランクごとの単価相場を解説します。

 

ランク 単価相場 主な内容
未経験〜初心者ライター 0.5〜1円 ブログやレビューなどの記事
中級ライター 1~3円 Web上でリサーチした情報を基にした記事
上級ライター 3~6円 SEO対策や専門的な知識を必要とする記事
専門分野を持つライター 6~10円以上 金融・IT・医療系など専門知識が必要となる記事
インタビュー・取材ライター 10円以上 取材を基に執筆する記事

 

基本的に、単価と記事の質は比例する傾向にあります。単純に単価を安くしてコストを削減すればよいというものではなく、成果物の品質を確保するためにも、予算を適切に設定することが大切です。

 

SEOライターの探し方

SEOライターに仕事を依頼するには、クラウドソーシングや自社サイトを通して個人と契約する方法とコンテンツ制作を担う会社に依頼する方法があります。それぞれのポイントを押さえたうえで、メディアの特性や目的にあった方法を決定しましょう。SEOライターを探す4つの方法を詳しく解説していきます。

 

クラウドソーシングで募集する

SEOライターに記事を発注する際、ランサーズやクラウドワークスなどのクラウドソーシングを利用するのも手です。比較的低価格で記事発注ができるのがクラウドソーシングの利点といえるでしょう。また、個人のプロフィールが掲載されていることが多いため、経歴や業務実績をもとに依頼先として適切な人材かを判断しやすいのも特徴です。

 

クラウドソーシングでは、ライター個人に業務を依頼することができるため、納期や編集の融通は利きやすくなります。社内で制作のディレクション体制がある場合は、コストパフォーマンスに優れた方法といえます。

 

しかし、ひとくくりにライターといっても、正しい日本語が書けない初心者から長年Web記事を担当してきたベテランまで多様な人材がクラウドソーシングに登録しています。そのため、優秀なSEOライターに必ず巡り合えるとは限りません。これが、クラウドソーシングサイトを利用する際の不安要素ともいえるでしょう。

 

自社サイトで募集する

メディアを運営している場合は、SEOライターの募集を自社サイトで行う方法もあります。サイトを経由した応募者は、申し込む際にメディアの中身を目にしているため、コンセプトや目的を理解している可能性が高いでしょう。

 

しかし、そもそも検索上位に表示されないSEO対策が不十分なメディアでは、募集自体に気づいてもらえない可能性も十分があります。早急にライターを確保したいときには得策ではありません。

 

また、メディアを通しての応募は直接契約になるため、報酬の支払い方や契約書の作成などの業務負荷が発生します。加えて、クラウドソーシングを介する場合と同様、ディレクション業務は社内で体制を整える必要があるでしょう。

 

SEOに強いIT系企業に依頼する

SEOのコンテンツ制作を外注する場合、SEOのノウハウを持つWebマーケティング会社などのIT系企業に依頼するという手段もあります。

 

コンテンツ制作をするうえで、手間のかかる部分はライターの確保や指示書の作成などディレクション業務だといっても過言ではありません。IT系企業に依頼すれば、担当者の打ち合わせと要望を伝えるだけで制作が行えるため、自社内の業務負担を軽減できるでしょう。

 

しかし、IT系企業に在籍するライターは、記事の品質にムラが出てしまう傾向にあります。SEOを意識するあまり、キーワードを繰り返しすぎたり、文意がつながらない不自然な文章だったりと、読み物としては評価できないケースも少なくありません。

 

なかには、IT系企業が仕事をせずに、クラウドソーシングのライターや編集プロダクションなどの下請けに発注する中抜き状態もあるため、金額の割に記事のクオリティが低いというケースも珍しくありません。IT系企業に依頼をする場合は、業務実績や制作体制などを確認してから適切な依頼先であるかを判断してください。

 

編集プロダクションに依頼する

SEOライターに記事制作を発注するには、編集プロダクションに依頼する選択肢があります。専門性の高いライターやハイキャリアな編集者が揃っている編集プロダクションは決して珍しくありません。そのため、企画から取材・執筆・校正校閲まで仕事を一任することができて、安定して高品質の記事を納品してもらえる組織といえるでしょう。

 

また、編集プロダクションはSEO専門企業に比べると、比較的安価に記事の発注が可能です。近年はSEOにも明るい編集プロダクションが増えていますが、すべての企業がWebメディアを扱えるとは限らないため、業務実績などをみて判断することを勧めます。

優秀なSEOライターの見極め方

メディア運営においては、コンテンツの質を維持することが鍵といえます。ここでは、記事制作の依頼先として、SEOライターもしくは代行会社が、即戦力になるかを見極めるポイントを紹介していきます。

 

論理的な文章が書けるか

検索順位の上位を獲得しつつ読者のニーズを満たすには、質の高い記事を書くスキルが欠かせません。ライターが執筆した記事が、論理的な文章で書かれているかを確認しましょう。

 

理論立てた構成と文章は、読者の納得感を得ることにつながります。さらに、日本語力や情報をまとめる力、文章のオリジナリティや表現力もあわせて確認しておきましょう。というのも、読者へ訴求できる文章には、コンバージョン率(CVR)を高める効果もあるからです。

 

媒体への知識はあるか

媒体や業界の知識のあるSEOライターを選定すると、その後の制作がスムーズに進みます。専門性・信頼性・信頼性の高い記事は、SEOでも評価されます。

 

ライターの経歴や執筆実績をみて、自社のコンテンツ制作に必要な知識や経験があるか見定めましょう。

 

SEO対策のスキルはあるか

ライターの選定においては、SEO対策のスキルを備えているかどうかを見極める必要があります。

 

SEO対策には、タイトルにキーワードを入れる、記事を論理的に構成する、キーワードを記事全体にちりばめるなどの方法が有効です。共起語やサジェスト、関連キーワードが盛り込まれているかなど、基本的なSEOの作法を押さえているかを確認しましょう。

 

また、SEOを意識した構成案づくりには、キーワードごとに検索ニーズを掴むリサーチ力であったり、上位記事にはないオリジナルの要素を盛り込む力が不可欠です。構成案作成から依頼する場合は、このあたりの能力を持ち合わせているか確認してみてください。

 

編集意図を汲み取る力やビジネスモラルはあるか

メディアの目的や編集意図を汲み取る力があり、読者に正しく伝わる文章が書けるライターを選定すると、制作業務が円滑に進みます。

 

「著作権に違反しない」「他のサイトからコピーを行わない」などのビジネスモラルを持つことも重要です。モラル違反は、SEOの評価が下がり、Googleの検索ページに上位表示されないというリスクが伴います。

 

また、滞りなく連絡が取れる、納期を守るなどのビジネスマナーも兼ね備えているかどうかも見極めましょう。

 

SEOライターに依頼する際の注意点

SEOライターや制作会社にコンテンツ制作を依頼して、質の高い記事をつくるためには事前準備が欠かせません。SEOライターに業務を依頼する際の注意点を解説していきます。

 

認識相違のリスク

SEOライターや制作会社への依頼時は、業務内容について認識をしっかり擦り合わせておくことが大切です。メディアの運営目的や制作意図を明確にし、ライターと情報を共有するようにしましょう。

 

想定と異なる記事が納品されると、自社で修正する手間がかかります。ライターに構成案の作成を含めて依頼する場合は、一度構成案の段階で提出を求め、認識に齟齬がないかを確認するのも一つの方法です。

 

掲載メディアの特徴やターゲット層・トーン&マナー・NGワードや表記ルールも共有しておくことで、ライターは作業が進めやすくなり、発注側の手間も省けるようになります。

 

人員不足のリスク

記事の作成を発注する際は、複数名のライターを確保して人員不足を防ぐことが重要です。

 

たとえば、依頼先が1人のライターだった場合、そのライターに病気や事故などのトラブルが発生した場合、制作がストップしてしまいます。ライターが音信不通になる可能性も捨て切れません。

 

SEO対策を用いたメディア運営は長期的に取り組むことで成果を得られる施策であるため、安定的な制作体制の確保が不可欠です。その点、編集プロダクションやIT企業に依頼すれば、ライターの管理を委託できるため、リスクを回避しやすくなるでしょう。

 

進行管理のリスク

SEOライターや制作会社にライティング業務を依頼する際は、「どこまで何を依頼するか」を明確にすることが重要です。業務範囲やフローを曖昧にしてしまうと、納品物に不足が生じることも考えられ、思わぬ追加費用が発生してしまう危険もあります。

 

記事制作を円滑に進めるために、進行管理体制を整えることが重要です。企画・取材・執筆・修正のうちどこまでを依頼するか、デザインやSEO対策を行うのは自社か、依頼先かを事前に明らかにしておきましょう。

 

契約・金銭面におけるリスク

ライターや制作会社に業務を依頼する際は、最初に契約書を交わしておくことをお勧めします。報酬は、いつ・どのように支払うのか、振り込み手数料、消費税・源泉徴収などの税関連の扱いなどを明確に規定し、双方が納得したうえで発注を進めることが大切です。

 

業務範囲と報酬が明確化されていないと、依頼先との信頼関係を築くことができません。

 

納品された文章の所有権(著作権)の扱いを、事前に明確にしておくことも重要です。自社情報の機密情報の保持を図るために、NDA契約の締結も検討しましょう。

 

まとめ

メディア運営においては、検索意図(検索エンジン利用者の心理やニーズ)と媒体の目的の両方を深く理解したうえで作業を進めることができるSEOライターや制作会社が、よきビジネスパートナーとなるでしょう。制作を効率化し、余計な作業を増やさないためにも、依頼先の選定は重要です。

 

個人のSEOライター、制作代行会社、どちらの依頼先にもメリット・デメリットがあるため、それぞれの特徴を理解したうえで選ぶ必要があります。運営メディアとの相性を考えて、適切な依頼先を選択するようにしましょう。


投稿者プロフィール

編集長・清水
編集長・清水
編集プロダクション雨輝の編集長。文筆業一家に生まれ、初めて編集業務に携わったのは14歳。Webライターたちの質の低さに失望し、業界を底上げすべく2014年に編プロを設立。日々、Webと紙媒体の狭間で日本語にこだわり続ける。趣味は映画・ドラマ観賞と旅。海外ドラマを語らせたら三日三晩トークが止まらないので要注意。日本は1.5周済。ひそかに文学賞を狙っている。
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