ライティングSEO

編プロはSEOが得意?Web編集プロダクションのスキルを解説

せっかくクラウドソーシングで依頼した記事が、なかなか上位表示されないという経験を持つ企業の担当者は少なくありません。コンテンツ制作を行う際は、SEOの効果が期待できる編集プロダクション(編プロ)に依頼するというのも選択肢の一つです 。今回は、編プロが持ち合わせているスキルを紹介するとともに、コンテンツSEO業務を依頼する際に役立つ編プロの上手な選び方を紹介します。

編プロとは?SEO関連業務を依頼する前に押さえたい基礎知識

そもそも編プロは、どのような仕事を引き受けてくれるのでしょうか。まずは編プロの業務内容などに関する基礎知識を解説します。

編集プロダクション(編プロ)とは?

編プロは元来、出版物などの企画・編集・制作を代行する組織です。出版社や広告代理店から制作を受託している組織がほとんどです。取り扱う原稿の種類によっては、外部のフリーランスライターに依頼することも珍しくありません。昨今は、出版物などの紙媒体だけでなく、Webメディア向けのコンテンツ制作に特化したWeb編集プロも多数存在しています。

 

紙媒体の編集プロダクションとWeb編集プロダクションの違いは?

書籍や雑誌といった紙媒体は、企画や取材、執筆のあとに、印刷を経て出版されます。ひとたび出版されると簡単には修正できませんし、売れなければ出版社は利益を得られません。そのため、携わる人たちには良質な本をつくるための高い意識が求められます。つまり、書籍づくりに携わる編プロには質の高いライターが在籍している傾向が高くなります。

 

Webメディアの編集も企画や取材、執筆を行うことは紙媒体と変わりませんが、検索上位に表示されるためのSEO施策や限られた期間で多くのコンテンツを生み出す力などを求められることがあります。そのためWeb編集プロダクションは、SEOの知見だけでなく、限られた期間で決められた記事数を作成するためのディレクション力を備えている傾向にあります。

Web編集プロダクションの持つスキルとは?SEOには強い?

Web編集プロダクションは、紙媒体のみを扱う企業とは違い、Webマーケティングの知識を持っています。Web編集プロダクションが持ち合わせているスキルには、主に以下の3つです。

 

  • クライアントのニーズに応える企画提案力
  • チームでコンテンツ制作を行うディレクション力
  • SEOをはじめとしたWebマーケティングのスキル

 

それぞれの特徴を解説します。

クライアントのニーズに応える企画提案力

Web編プロの強みは、クライアントの潜在的な問題解決を目的とする企画力があることです。Webメディアによって、ジャンル・目的・読者など性質が大きく異なります。Webの世界では、書籍のように文章が読まれることだけに意識を向けるのではなく、媒体運営側の収益や読者のアクションにつながるコンテンツづくりが必要です。

 

  • どのような記事構成が最適なのか
  • どのような企画であれば数字につながりやすいのか
  • どのような表現をすれば商品の魅力がより伝わるのか

 

さまざまなWeb媒体で経験を経ている編プロは、こういった疑問に対して媒体や顧客の目的に応じた形で企画の提案をしてくれます。編プロの力を借りることで、自社内だけは思いつかなかったアイデアが生まれることもあるでしょう。

 

チームでコンテンツ制作を行うディレクション力

今や、月間で数十本から数百本にまでおよぶコンテンツを配信しているWeb媒体は珍しくありません。質を担保しつつ、限られた期間で、大量のコンテンツを供給し続けなければならない悩みを抱えている媒体も少なくはないでしょう。紙媒体に特化した編プロでは対応できず、クラウドソーシング経由の個人発注ではどうしても補いづらい問題です。

 

優秀なWeb編プロではこうした「質」と「スピード」と「量」といったニーズに応えるディレクション(制作管理・指導)力を持ち合わせています。企画から執筆を行うことはもちろん、場合によっては取材や撮影を加えて制作を行うことも可能です。コンテンツ制作を一から任せることができ、なおかつ安定した品質を保てるのが、Web編プロの特徴だといえるでしょう。

 

SEOをはじめとしたWebマーケティングのスキル

Webコンテンツは、SNSやGoogleなどのブラウザ上で読者に読んでもらう戦略を練らなければいけません。どれだけ良い記事を作ったとしても読まれなければ、予算や労力の無駄になってしまいます。そのため、検索上位表示させるためのSEOスキルはWebライターにとっての一般教養となりつつあります。

 

Web編プロでは当然SEOの知見を持ち合わせている編集者やライターが多数在籍しており、適切なキーワード選定やSEO対策を意識した構成案づくりなどをパッケージでサービスとして提供している企業も珍しくありません。なかにはSEOだけでなくデータ分析、競合サイトのリサーチ、SNS広告などさまざまな領域に精通している編プロもあります。

 

マーケティング会社やクラウドソーシングとの違いは?

Webのコンテンツ制作を外注する際は、編プロだけではなくWebマーケティング会社やクラウドソーシングサイト経由での個人への依頼という選択肢もあります。では、依頼先によってどのような違いが出るのでしょうか。

 

編プロとマーケティング会社の違い

編プロと比べ、マーケティング会社は、Webサイトの整備などエンジニア領域のテクニカルなマーケティング知識を豊富に持ち合わせています。

 

しかし、競合サイトの 調査やキーワード選定などは行うことはできても 、文章をつくるノウハウを自社内に持たないマーケティング会社も少なくありません。コンテンツにクオリティを求めるのであれば、並行して編プロやクラウドソーシングでコンテンツを別で発注しなければならないこともあるでしょう。必然的に制作に充てられる資金は少なくなり、事業効率の低下が懸念されます。

 

Webサイトの内部構造改善といったテクニカルSEOを考えているのであれば、マーケティング会社へ依頼するほうが適切です。しかし、マーケティングの主流でもあるコンテンツSEOを重視するのであれば、Web編プロを選んだほうが安価で高品質なものがつくれるでしょう。

編プロとクラウドソーシングの違い

クラウドソーシング上でも、SEO対策ができて、なおかつ質の高い記事を制作できる編プロのような委託先が見つかるかもしれません。しかし、クラウドソーシング上で仕事を依頼できるのは、特定の業務に特化した個人のクリエイターがほとんどです。個々のスキルは高くても、総合的な編集力やディレクション力を期待することは難しく 、取材、写真撮影については別手配が必要となることも少なくありません。

 

一方編プロには、企画立案からWebライターの手配、校正や校閲など、すべての工程を一貫して依頼でき、仕上がりの質も確保できます。結果的にはクラウドソーシングよりも編プロに依頼したほうが、コンテンツの質を保ちやすく、進行管理の負担軽減も期待できます。

SEOを依頼するときの編プロの選び方

良質な編プロを探し当てるためには、以下の3つの点を意識することが大切です。

 

  • 得意分野がある
  • SEO施策の提案内容がはっきりしている
  • コミュニケーションが取りやすい

 

この3つの点についてそれぞれ詳しく解説しましょう。

 

得意分野がある

編プロを選ぶときは、その会社に得意分野があるかを確認しましょう。取引中の企業や手がけた制作実績を調べてみると、その編プロがどのような領域で秀でているかを知る有益なヒントが見つかります。専門性が必要となるコンテンツは、当然ながら質の高い内容を求められます。特に、法律関係や医療、ITなどのテクニカルな分野では、各業界の特徴を理解した編プロに依頼することが大切です。

 

SEO施策 の提案内容がはっきりしている

Web編プロが提案するSEO戦略・戦術に、発注者自身が納得できるかという点も重要です。もし、見積書や提案書などでわからない専門用語が出てきたら、積極的に説明を求めましょう。一部SEOコンサル等では、SEOのためと称して自作自演リンクや被リンクの購入を提案してくるケースが問題視されています。編プロに初めてSEOを依頼する場合も、念のためルール違反の施策がないか入念にチェックしておきましょう。

 

コミュニケーションが取りやすい

コンテンツの制作を依頼して完成品を受け取るまで、編プロとは頻繁にやりとりを重ねることになります。そのため、担当者との相性は重要です。要望が伝えやすいか、質問意図をスムーズに汲み取ってくれるかなど、担当者とコミュニケーションの図りやすさを確認しましょう。

クラウドソーシングで発注した場合、Webライターとは事前の打ち合わせができないこともあります。また、クラウドソーシングを介すことでレスポンスが遅れがちになることを考えると、制作進行を任せられる編プロは、安心して仕事を依頼できるよきパートナーとなることが期待できるでしょう。

 

コンテンツSEO業務を外部に依頼して成功するためのコツ

コンテンツSEO業務を外部に依頼をして、成果を出すためには次の4つのポイントを押さえてください。

 

  • メディアの方向性と目的を伝える
  • 自社の資料を揃える
  • 依頼条件を確認する
  • 密に体制とスケジュールを整える

 

それぞれのポイントを解説していきます。

 

メディアの方向性と目的を伝える

外部にSEO対策を依頼して成果を収めるためには、メディアの方向性と目的を明確に伝えましょう。媒体が業界の中で目指すポジション、ペルソナ、収益手段などを事前に委託先と共有しておくことで認識のズレがぐっと減ります。逆に、このあたりの情報共有が不足していると、想定とは異なる制作物が納品され、結果として修正などの工数が増えてしまう可能性がありますので注意してください。

 

自社の資料を揃える

自社のサービス内容、事業紹介の資料など、編プロがあなたの会社の商材について よくわかるような資料を揃えましょう。理解が深まるほど、企画のアイデアの幅が広がるかもしれません。また、GoogleアナリティクスGoogle Search Consoleなどのアクセスに関する情報も共有すれば、データ分析に役立ち、SEO施策を練る手助けとなるでしょう。

 

依頼条件を確認する

外部に制作物を依頼する際には、事前に予算・納期・依頼 する仕事内容・依頼記事数などの条件について認識を共有できるようにしましょう。特に業務範囲と契約期間といった条件を曖昧なまま仕事をはじめてしまうと、トラブルに繋がり兼ねません。コミュニケーションを軽視した制作の丸投げは、制作サイドのモチベーション低下につながり、期待した結果が得られないことになりがちなので、おすすめしません。

 

密に体制とスケジュールを整える

依頼から納品までの工程を事前に確認し、体制を整えておきましょう。社内担当者を決め、フィードバックはいつまでに行うかなど、密にスケジュールを組んでおくことも重要です。優秀な委託先であれば、事前に多くのヒアリングを行い、スケジュールを詰めて制作もスムーズになるでしょう。

 

しかし、双方が工数やスケジュールの確認を行なってしまうと進行が遅れ、思い通りの業務ができなくなる危険性があります。このような問題を防ぐためにも発注の立場から、体制やスケジュールに関して提案できるようにしておきましょう。

 

SEOに強い編プロに記事制作を依頼しよう

Webメディアを手がける編集プロダクションは、Webコンテンツを制作するチームが整っており、SEOをはじめとするWebマーケティングの知識も兼ね備えています。 発注者の意図を汲み取って、積極的に提案してくれる編プロを見つけられれば、心強いパートナーとしてビジネスを支えてくれるでしょう 。「読む価値のある」そして「読まれるための」コンテンツ制作を目指すなら、編プロへの制作依頼を検討してみではいかがでしょうか。

 


投稿者プロフィール

編集長・清水
編集長・清水
編集プロダクション雨輝の編集長。文筆業一家に生まれ、初めて編集業務に携わったのは14歳。Webライターたちの質の低さに失望し、業界を底上げすべく2014年に編プロを設立。日々、Webと紙媒体の狭間で日本語にこだわり続ける。趣味は映画・ドラマ観賞と旅。海外ドラマを語らせたら三日三晩トークが止まらないので要注意。日本は1.5周済。ひそかに文学賞を狙っている。
ブログ一覧へ戻る
お問い合わせバナー
お問い合わせバナー2
LINEバナー