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コンテンツマーケティングを簡単に解説!事例と具体例でイロハがわかる


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「まずはコンテンツマーケティングから始めよう」

「コンテンツマーケティングは必須!」

 

Web業界にいる方やマーケティングの勉強をしている方は、このような言葉を聞いたことがあるかもしれません。では、この「コンテンツマーケティング」をしっかりと説明できる自信はありますでしょうか?

 

実は、マーケターと名乗る人ですらコンテンツマーケティングの定義をはっきりと説明できる人は多くありません。

 

今回は、事例や具体例を用いながらコンテンツマーケティングについて簡単に解説します。

「コンテンツマーケティングについてしっかりと理解していなかった」という方も、ぜひこの機会にコンテンツマーケティングへの理解を深めてください。

 

「コンテンツ」の定義とは?

「そもそも”コンテンツ”って何?」と思った方がいるかもしれません。コンテンツとは本来「中身」「内容」という意味で、情報の中身や情報そのものを指します。つまり、Webサイトやブログの記事1つ1つや、投稿される動画、SNSの投稿内容が「コンテンツ」です。

 

また、コンテンツはオンラインに限りません。イベントやチラシなど、オフラインのコンテンツも存在します。ですが、一般的に「コンテンツマーケティング」という文脈ではオンラインコンテンツがメインに語られることがほとんどです。

 

オンラインコンテンツの例 オフラインコンテンツの例
  • Webサイトの記事
  • ブログ
  • SNSの投稿(Twitter、Instagramなど)
  • ウェビナー
  •  YouTubeなどの動画
  • モバイルゲーム など
  • 屋外イベント
  • 対面セミナー
  •  CD・DVD
  • テレビ・ラジオ番組
  • 書籍・雑誌
  • パンフレット・リーフレット など

 

簡単にいえばコンテンツマーケティングとは「質のよい情報の提供」

 

アメリカでコンテンツに特化したマーケティングを得意とする企業で知られるContent Marketing Instituteは、「自社の宣伝ではなく、既存顧客や潜在的顧客に向けて質の良い情報を提供するのがコンテンツマーケティングである」とも定義しています(「What Is Content Marketing?」より)。

 

「マーケティング」はそもそも、顧客やユーザーが求める商品やサービスなどを効果的かつ効率的に届ける手法のことです。そのため、コンテンツマーケティングは「需要のある(良質な)情報をより多くの人に届けるための手法」と表現してもよいでしょう。

 

低品質の情報は多くのユーザーには届きません。そのため、情報の「質」が重要になってきます。「質のよい情報」とはつまり、ユーザーにとってメリットのあるエンターテイメント性や有用性など要素を含んでいる必要があります。

 

コンテンツマーケティングの効果:顧客が定着してくれる

 

たとえば、A社という企業がコンテンツマーケティングを用いて質のよい情報を発信し続けると、人々は何度もコンテンツを目にする機会が増えます。すると、自然と人々はA社に対して好意を抱くようになっていきます。このように繰り返し接することで好意を抱くようになる現象を、心理学の世界では「ザイオンス効果 (単純接触効果) 」と呼びます。

 

人間とは信頼や愛着を感じる対象から商品を買いやすくなる傾向にあるので、結果として、特定の商品やサービスが必要になった時にA社から商品を購入する可能性がぐっと高くなるわけです

 

コンテンツマーケティングは、将来的な売上につなげるための良質な情報を日々発信し続けるともいえるでしょう。

 

コンテンツマーケティングの注意点:関連性のある情報発信を

 

コンテンツマーケティングでは、 エンターテイメント性や有用性を含んだ情報を発信することが重要です。ただしこの情報とは、「販売したい商品や運営媒体に関連のある内容」でなければいけない点に注意してください

 

たとえば、ペットショップが動物のかわいい動画を発信することで多くの人にとっては楽しめる優良なコンテンツとなる可能性が高くなると思います。ただ、物流サービスを提供する企業が同じような動画を発信したところで、企業自体への信頼には繋がりづらく、肝心のビジネスに関心を持ってもらうことはできません。

 

そのため、自社の既存顧客や潜在的な顧客にとって魅力的な、自社ビジネスに関連する情報を提供する必要があります。

 

大切なのは「質」と「量」の両立

コンテンツマーケティングで大切なのは、コンテンツの「質」と「量」両立です。

 

コンテンツの質が悪ければ、そもそも人が集まりません。ですが、いくらコンテンツの質がよくてもコンテンツの数が少ないと、人々はすぐに去ってしまいます。

 

何度も戻ってきて見たくなるような質の高いコンテンツを数多く用意し、潜在的な顧客の定着を促すことがコンテンツマーケティングの本質です。

 

コンテンツマーケティングはなぜ大切なのか

コンテンツマーケティングはなぜ大切なのでしょうか。その理由として大きく以下の2つが考えられます。

理由1:コンテンツマーケティング必須の時代だから

インターネットの登場によって情報が溢れる現代では、コンテンツマーケティングなしでサービスや商品を認知してもらうことが非常に難しくなってしまいました。情報がどれだけの勢いで増えているのか、データ通信量の推移を見てみましょう。

引用元:総務省 令和2年版情報通信白書

 

2004年時点のダウンロードトラフィック量がほぼ0であるのに対し、2019年では12,650Gbpsまで増えています。通信量の増加にはさまざまな要因が挙げられますが、そのうちの1つが、インターネット上の情報量の増加であるといえます。

 

グラフの急勾配を見ると、情報量があまりにも急に増加し、受け取り手として情報の取捨選択をせざるをえない現状を実感できるでしょう。

 

また、電通による調査「2020年の日本の広告費」は、インターネットへの広告出稿費がマス広告よりも多い現状を報じています。

 

つまり、人々はマス広告のような一方的な情報発信に反応しなくなり、自分にとって役立つ情報・おもしろい情報をインターネットから自主的に得るように変化しています。そのため、広告もインターネットへ移行してきていると考えられます。

 

引用元:株式会社電通 日本の広告費2020年

 

さらに、新型コロナウィルスの影響もあり、デジタル化が加速し、オフラインのマーケティングが難しくなってしまいました。今後さらに、人々に選択してもらえる情報の発信がマーケティングの成功にシビアに直結するようになることが予想されます。

理由2:コンテンツはあらゆるマーケティングの中心だから

「既存顧客や潜在顧客に質のよいコンテンツを提供する」ことは、あらゆるマーケティングにおいて欠かせません。代表的なマーケティング手法におけるコンテンツの重要性についてまとめてみました。

 

マーケティング手法 マーケティング内容 コンテンツの重要性
SEO(検索エンジン最適化) 検索エンジンの検索結果の上位表示を狙う そもそも質の高いコンテンツが検索上位に表示される仕組みになっている
ソーシャルメディアマーケティング SNSで情報発信・拡散を狙う おもしろい・役立つコンテンツでなければ拡散されない
PR(パブリックリレーションズ) 社会的にポジティブなイメージを形成、メディアに取り上げてもらう 企業主体の発信でなく、受け手主体の発信でなければニュースとして取り上げられない
PPC広告(Pay Per Click) ネット広告出稿方法で、ユーザーのクリック数に応じて広告費を支払う 広告をクリックされたとしても、コンテンツ力が弱いとユーザーが定着しない

 

動画マーケティング 動画で情報発信・拡散を狙う おもしろい・役に立つ動画でなければ視聴されず、拡散もされない

 

上記のように、どのようなマーケティングをするにしても「質のよいコンテンツ(情報)の発信」が欠かせないことがわかります。

 

検索エンジンのGoogleも、ガイドラインで質の高いコンテンツを検索上位に表示することを明言しています。

 

事例から学ぶ!コンテンツマーケティングの成功事例

続いては、コンテンツマーケティングの事例を紹介します。コンテンツマーケティングに成功している企業から、ヒントをもらいましょう。

事例1:【BtoB】セールスフォース

引用元:株式会社セールスフォース・ドットコムコーポレートサイト

 

事業   :営業支援ソフトウェアの販売・導入支援

コンテンツ:ホワイトペーパー

手法   :営業ノウハウをホワイトペーパー化、潜在顧客のリスト化にも成功

 

セールスフォースは営業支援ツールを販売するBtoB企業です。営業ノウハウやマネジメント術など、顧客が興味を持ちそうな話題をホワイトペーパー化し、個人情報の入力によって無料でダウンロードできるようにしています。

事例2:【BtoC】SUUMO

引用元:SUUMO公式サイト

 

事業   :住宅や不動産の検索・売買仲介サービス

コンテンツ:Web記事、マンガやCMなど

手法   :不動産関連の有益な記事やキャラクターのマンガを公式サイトで公開

 

住宅・不動産の検索サービスのSUUMOは住宅ローンや保険・リフォームなど、顧客が「知りたい」と思う情報をわかりやすく記事にまとめています。また、特徴的なキャラクターのマンガやCMを閲覧できるギャラリーも設け、潜在的な顧客にもアプローチしています。

 

事例3:【BtoC】アニコム損保

引用元:アニコム損保コーポレートサイト

 

事業   :ペット保険の販売

コンテンツ:Web記事

手法   :犬・猫との暮らし方に関する記事を発信し、潜在顧客の興味・関心も獲得

 

アニコム損保はペット保険です。保険の選び方に加え、「人気の犬種」「犬・猫の人気名前ランキング」などペット全般の情報をWeb記事として発信しています。ペットに関する幅広い情報によって多くの飼い主・動物好きの興味を惹きつけており、読者がペット保険を考える時には、アニコム損保が候補に挙がることでしょう。

 

事例4:【メディア】Books&Apps

引用元:Books&Apps公式サイト

事業   :オウンドメディア支援

コンテンツ:ブログ

手法   :「記事の質」だけを追求したブログ記事で読者の定着に成功

 

オウンドメディア支援をする株式会社ティネクトの「Books&Apps」は、コンテンツマーケティングのみで成功したメディアです。SEOを顧みず、ただ「読者がおもしろいと思う」記事だけを発信し続けてきました。その結果、読者が定着し、さらに毎月何本もの記事がSNSで数千シェアされるようになりました。

 

よくあるコンテンツマーケティングの失敗例

コンテンツマーケティングによくある失敗は、「そもそもコンテンツマーケティングになっていない」ケースです。物流会社を例に、以下で正しくない例と改善例を見てみましょう。

 

正しくない例 改善例
Facebookに自社の広告を出稿 Facebookにドライバーの1日を投稿(顧客からの愛着を高める)
有名Webメディアにサービスを紹介してもらう 自社Webサイトで荷物の梱包方法の解説を投稿(役に立つ情報を発信)
YouTubeに動画広告を出す 物流会社のサービスや料金を比較した動画をYouTubeに投稿

 

正しくない例は、広告出稿の考えに基づいています。コンテンツマーケティングは、「自社による主体的な情報発信」であることを踏まえておきましょう。

 

コンテンツマーケティングのメリット

コンテンツマーケティングには下記3つのメリットがあります。

 

  • コンテンツが長期的な資産となる
  • 広告費がかからない
  • 見込み客の獲得につながる

 

コンテンツマーケティングを実施する前に、各メリットを把握しておくことが大切です。

メリット1:コンテンツが長期的な資産となる

「コンテンツは資産になる」と聞いたことがある方もいるかもしれません。実際、コンテンツは半永久的に残って人々が閲覧し続けます。一度コンテンツをつくれば、長期にわたって顧客や潜在顧客にアプローチし続けられることから、「資産」だといえます

 

一方で、広告は資産になりません。広告は期限がくると消えてしまい、後に残らないからです(ただし、SUUMOのようにギャラリーを設け、広告をコンテンツとして残し続けることもできます)。

メリット2:広告費がかからない

コンテンツマーケティングで役に立つ情報を発信していると、その情報を求める人々がコンテンツを自主的に見つけてくれます。そのため、広告を出稿する必要がありません。

 

コンテンツマーケティングには、Webサイトやブログの開設費用などのわずかな初期費用がかかるだけです。コンテンツを外注して外注する場合でも、「長期的な資産」になることを考慮すると、広告費に比べて費用対効果は非常に高いと考えられます。

 

他にもTwitterやInstagramなどのSNS投稿、ホワイトペーパーの作成など、人件費以外のコストをかけずに始められる手法が多数あります。

 

メリット3:見込み客の獲得につながる

前述の通り、コンテンツマーケティングを利用すれば潜在的な見込み客を獲得できます。

 

情報の受け取り手は、今すぐあなたのサービスや商品を必要としていないかもしれません。しかし、役に立つ情報を発信し続けると、将来的にそのサービスや商品が必要になった時に購入先の選択肢として検討してくれます。

 

また、例に挙げたセールスフォースのように、有益な情報を資料として提供する代わりに個人情報の登録を求めることも可能です。そうして得た見込み客リストを営業活動につなげることもできます。

 

コンテンツマーケティングのデメリット

一方で、コンテンツマーケティングには次のようなデメリットもあります。

 

  • コンテンツづくりに時間がかかる
  • すぐに効果がでない

 

各デメリットについて以下で説明します。

デメリット1:コンテンツづくりに時間がかかる

顧客や見込み客を定着させるためには、コンテンツの質と量を両立させなければなりません。それだけのコンテンツをつくるには、膨大な時間がかかります。

 

普段の業務と並行して行うとなると、時間がかかってコンテンツづくりが進まないということもよくあります。

デメリット2:すぐに効果がでない

コンテンツマーケティングは長期的に見ると企業に大きな利益をもたらすマーケティング手法です。しかし、顧客や見込み客に情報を見つけてもらう必要があり、「コンテンツをつくってすぐに利益につながる」というものではありません。

 

そのため、コンテンツマーケティングの効果を実感するには、最短でも半年程度は見ておきましょう。コンテンツの質が半年程度で検索順位に反映されるようになるので、質が高ければ検索順位も上がり、人々に見つけられやすくなります。

 

コンテンツマーケティングなら企業やプロダクションへの依頼がおすすめ

「コンテンツマーケティングの大切さは理解したものの、何から始めればいいのかわからない」

「普段の業務に追われて、コンテンツを作る時間がない」

 

このように感じた方もいるかもしれません。そのような方には、コンテンツ制作を得意としている企業や編集プロダクションへ外注がおすすめです

 

専門企業や編集プロダクションは、企業の顧客や見込み客に合わせ、質の高いコンテンツを短期間で数多く作成することができます。

 

また、コンテンツマーケティングに限らずさまざまなマーケティング方法やノウハウを持っているので、効果的な集客ができる情報発信も期待できます。

 

まとめ:コンテンツマーケティングはどの企業にも必須

今回はコンテンツマーケティングについて解説しました。コンテンツマーケティングはどの企業にとっても必要不可欠です。さらに、コンテンツは長期的な資産となるため、コンテンツマーケティングは早く始めるほど得をします。

 

ぜひ、良質な情報発信を始めてみましょう。

 


投稿者プロフィール

編集長・清水
編集長・清水
編集プロダクション雨輝の編集長。文筆業一家に生まれ、初めて編集業務に携わったのは14歳。Webライターたちの質の低さに失望し、業界を底上げすべく2014年に編プロを設立。日々、Webと紙媒体の狭間で日本語にこだわり続ける。趣味は映画・ドラマ観賞と旅。海外ドラマを語らせたら三日三晩トークが止まらないので要注意。日本は1.5周済。ひそかに文学賞を狙っている。

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